【精神科在宅訪問診療】東京23区、埼玉県南部|さくらひだまり訪問クリニックさくら訪問クリニック

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身体症状症について

身体症状症

 

― 「体の痛み」と「心のSOS」の両方に寄り添う ―

 

「あちこち痛いのに、内科で検査しても『異常なし』と言われる」

「少しの体調の変化で『重い病気ではないか』と不安でたまらない」

「体の不調のことで頭がいっぱいで、仕事や家事が手につかない」

「いくつもの病院を転々としているが良くならない」

 

検査で明らかな身体的な異常が見つからない、あるいは異常があってもそれ以上に過剰な不安や苦痛を感じ、日常生活に支障をきたすのが「身体症状症」です。「気のせい」ではなく、実際に強い痛みや不調を感じているのが特徴です。

 

🩺 身体症状症の主な症状

 

・多様な身体症状

頭痛、腹痛、関節痛、めまい、吐き気、疲労感など

・過度な不安

症状について「命に関わる病気だ」と極端に心配する

・行動の変化

ネットで病気のことばかり調べる、何度も病院を受診する(ドクターショッピング)、不安で外出できなくなる

 

🌿 当院でできること

 

・「痛みや不調は気のせいではない」という事実を受け止め、苦痛に寄り添う診察

・不必要な検査や薬の重複を減らし、身体的・精神的な負担を軽減するサポート

・身体症状の背景にあるストレスやうつ病、不安症の評価と適切な治療

・自律神経の乱れや痛みの悪循環を断ち切るための、少量のお薬(抗うつ薬など)の処方

・他科(内科や整形外科など)の主治医と連携した包括的なケア

 

🚗 訪問診療のメリット

身体の不調(痛みや疲労感など)が強いために、病院へ行くこと自体が身体的な負担となり、通院を断念してしまう方が多くいらっしゃいます。 訪問診療では、ご自宅のベッドやソファで横になったままなど、一番楽な姿勢で診察を受けることができます。また、医師が直接ご自宅に伺うことで、「病院をたらい回しにされる」という不安感や孤独感を和らげることができます。

 

🌈 ご家族様、支援者様へ

「検査で異常がないのだから、気のせいでしょ」という言葉は、ご本人を深く傷つけ、「わかってもらえない」という孤独感からさらに症状を悪化させることがあります。 ご本人は実際に痛みや苦しさを感じています。症状そのものを否定せず、「つらいね」「早く良くなるといいね」と共感的に受け止めることが、安心感につながり、回復を促します。

 

 

あなたの「つらさ」を否定しません。心身両面の苦痛に寄り添います。

 

「検査で異常がない」「原因がわからない」と言われ続けることは、ご本人にとって深い孤独と絶望感を伴います。私たちは、あなたが今感じているその「痛み」や「苦しさ」を決して気のせいだと否定しません。身体の不調が強くて外出が困難な日も、私たちがご自宅へお伺いします。通院の負担を最小限に抑えながら、心身両面から苦痛を和らげる道を一緒に探していきましょう。

【身体症状症の概要】

1. 身体症状症の概要と主な症状

 

内科や整形外科などで様々な検査(血液検査やMRIなど)を行っても、「どこにも異常はありません」「身体的な病気は見つかりません」と言われるにもかかわらず、頭痛、腹痛、めまい、全身の強い痛みや疲労感などの身体症状が長期間続き、日常生活に大きな支障をきたしてしまう状態が「身体症状症」です。

 

以前は「心身症」「自律神経失調症」「身体表現性障害」「心気症」などと呼ばれていた状態の多くが、現在はこの身体症状症に含まれます。

 

ここで最も重要なのは、ご本人が感じている痛みや苦しみは「気のせい」でも「仮病」でもなく、現実に存在しているということです。過度なストレスや疲労、心の奥底にある不安が、自律神経系や脳の痛みを処理する回路(痛みのコントロールセンター)に誤作動を引き起こし、実際の「身体の痛み・不調」として表れている状態なのです。

症状の特徴 詳細
多様な身体症状 慢性的な痛み(頭痛、腰痛、関節痛など)、胃腸の不調(吐き気、下痢、便秘)、めまい、動悸、息苦しさ、極度の疲労感など、全身のあらゆる部位に症状が現れます。
過度な不安ととらわれ 「命に関わる重い病気を見落とされているのではないか」と極端に心配になり、症状のことで頭がいっぱいになります。
行動への影響 ネットで病気の情報ばかりを検索し続ける(サイバー心気症)、異常がないと言われても納得できず、複数の病院を次々と受診する(ドクターショッピング)といった行動が見られます。

2. 検査と診断のプロセス

 

身体症状症の診断においては、「本当に身体の病気が隠れていないか」を確実に除外することと、「心理的な不安がどの程度生活を阻害しているか」を評価することの両面が必要になります。

 

① 身体的アセスメント(器質的疾患の徹底的な除外)

まずは、自己免疫疾患(リウマチや膠原病など)、内分泌疾患(甲状腺機能の異常)、微小な腫瘍、あるいは初期の神経難病など、重大な身体的疾患が隠れていないかを徹底的に確認します。必要に応じて地域の総合病院や専門医と連携し、画像検査や詳しい血液検査の結果を総合的に評価します。

 

② 医療面接(問診)と心理的評価

身体的な異常が見当たらない、あるいは異常があってもそれ以上の過剰な苦痛を感じている場合、精神科専門医による詳細な問診を行います。

 

・苦痛を伴う身体症状が6ヶ月以上持続しているか。

・その症状に対して、不釣り合いなほどの強い不安や恐怖を抱いているか。

・症状のために、日常生活や仕事、家事に過剰な時間とエネルギーを奪われているか。

 

また、うつ病やパニック症などの不安障害を合併していないかも慎重に見極めます。

3. 専門的な治療法と処方薬

 

身体症状症の治療のゴールは、「症状を完全にゼロにすること」から、「症状とうまく付き合いながら、生活の質(QOL)を向上させること」へとシフトしていくことです。

 

① 安定した治療関係の構(重要)

「異常なし」と言われ続けて孤独を感じている患者様に対して、まずは「症状が存在すること」を医師がしっかりと受け止めます。症状が悪化した時だけ慌てて病院に駆け込むのではなく、「決まった日時に定期的に診察を行う」ことで、「見捨てられない」という確かな安心感(ホールド感)を提供し、ドクターショッピングを防ぎます。

 

② 薬物療法

身体の症状であっても、脳の神経伝達物質(セロトニンやノルアドレナリン)のバランスを整えることで、症状の感じやすさ(閾値)を正常に戻す効果が期待できます。

 

抗うつ薬

抗うつ薬により症状の緩和を図ります。サインバルタ(デュロキセチン)などの抗うつ薬は、気分の落ち込みだけでなく、慢性的な「痛み」そのものを和らげる効果(鎮痛補助作用)も有してます。

抗不安薬・睡眠薬

症状に対する強い不安感や、痛みによる不眠を和らげるための対症療法として併用します。

 

③ 精神療法(認知行動療法)

症状への過剰なとらわれを少しずつほぐしていきます。「症状があるから何もできない」という思考から、「少し症状はあるけれど、今日はここまで家事ができた」と、症状のない時間や達成できた行動に意識を向ける練習を行います。

4. 療養上の注意と周囲のサポート

 

① ご本人へ:ネット検索を控え、「できること」に目を向ける

スマートフォンで自分の症状を検索し続ける「サイバー心気症」は、不安を際限なく増幅させ、かえって痛みを悪化させる悪循環を生み出します。医療のことは信頼できる主治医に任せ、ネット検索の時間は1日10分までにするなどのルールを決めましょう。また、趣味の時間や、リラックスできる音楽を聴くなど、痛みから意識を逸らす時間を持つことが大切です。

 

② 周囲の方へ:痛みを否定せず、共感的に寄り添う

「検査で異常がないんだから、気にしすぎだ」「気のせいじゃないの?」という言葉は、ご本人を深く傷つけ、症状を長引かせる最大の原因になります。ご本人は本当に苦痛を感じているのです。「原因がわからなくて不安だね」「辛いね、早く良くなるといいね」と、本人の「苦痛」そのものを否定せずに受け止める共感的な姿勢が、一番の薬になります。

 

③ 利用可能な福祉サービス

身体症状だけでなく、抑うつ状態や強い不安が伴い、継続的な精神科的治療が必要な場合は「自立支援医療(精神通院医療)」の対象となり、医療費の負担を軽減できます。また、精神面での安定が得られるよう、必要に応じ訪問看護等の導入により支持的で継続的な関係の構築してきます。